東京都武蔵野市の市立吉祥寺美術館で、吉祥寺に集う人々をイメージした作品展「キチジョー人」が開かれている。会場に並ぶのは、段ボールを3箱重ねて作った身長約150センチの個性豊かな「キチジョー人」84体。地元の小学5年生249人と、人気創作ユニット「tupera tupera(ツペラツペラ)」が連携し、アイデアを出し合って制作した。
作品展は、アーティストが学校で子どもたちと作品を生み出す「アーティスト・イン・スクール」の新しい形として同館が企画。絵本「しろくまのパンツ」や「パンダ銭湯」などで知られる亀山達矢さんと中川敦子さんによるユニットのツペラツペラを講師に迎え、昨夏前から本格始動した。2人は、武蔵野市立の第四、大野田、関前南の三つの小学校にビデオレターを送ったり、昨年9月には3校をたずねたりして、子どもと親交を深めた。児童たちは、2人からアドバイスを受けた設計図をもとに、その後の図工の授業を使って、段ボールで「キチジョー人」を作っていった。
- ポケットのアイデアのタネ tupera tuperaが育てたら
「井の頭花子」、「メンチさとう」、「角野パル子」
キチジョー人には、「井の頭花子」「メンチさとう」「角野パル子」「東急うらら」など、ツペラツペラの2人が中心となって考案した地元ゆかりの名前がつけられている。それぞれのキチジョー人の性格や特徴はくじ引きで決め、児童が3人1組でキチジョー人のイメージを固めていった。年齢や趣味、生い立ちなど、具体的なプロフィルも考え、「82才 しゅみは散歩(井の頭花子)」「1969年生まれの55才。若いころに買ったアクセサリーをずっとつけている(吉寺三(よしてらぞう)」など、作品とともに展示している。
プロジェクトを通し、亀山さ…