写真・図版
撮影の思い出を話す「まえだまえだ」の兄弟と是枝裕和監督(左)=2024年12月8日午後5時21分、福岡市博多区、松本江里加撮影
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 是枝裕和監督は、子どもや家族をテーマに数多くの映画作品を生み出してきた。子役には台本を渡さないことで知られ、それが子役の自由で自然な演技につながってきた。ただ、近年は考え方が少し変わってきたという。8日、福岡市で是枝監督と元子役らのトークイベントがあり、子役の演技の引き出し方などが語られた。

 是枝監督によると、最新作の「怪物」(2023年)で初めて子役に台本を渡した。それ以前の作品では台本を渡さずに撮ったという。

 トークイベントは、2011年の九州新幹線開通に合わせて制作・公開された映画「奇跡」(是枝監督)の上映会と合わせてあり、出演者と監督が「奇跡の同窓会」と題して、当時の思い出などを語った。

 「奇跡」はJR九州とJR東日本企画のオファーを是枝監督が受けて実現。物語は両親の離婚をきっかけに鹿児島と福岡で離れて暮らすようになった兄弟が、再び家族4人で暮らせるよう奮闘する様子を描く。

 主演の兄弟をお笑いコンビ「まえだまえだ」の前田航基さんと旺志郎さんが務めた。トークイベントには前田兄弟のほか俳優の平祐奈さんらが参加した。

 なぜ台本がなかったのかと問…

共有