昨年の大学入学共通テストの試験会場で「地理歴史・公民」の問題冊子配布を待つ受験生ら=2024年1月13日午前9時14分、東京都文京区、細川卓撮影

 季節性インフルエンザが今の統計方法になってから過去最大規模の流行をみせています。大学入学共通テストが迫るなか、感染症に詳しい新潟大の斎藤玲子教授(公衆衛生学)は、「受験生は家庭内より、同世代間の感染リスクに注意して」と呼びかけています。

 ――すでに患者数が減った地域もあるようです。感染はピークに達したのでしょうか?

 私が住んでいる新潟県の発表によると、年末年始を含む今月5日までの1週間に確認された患者数は、1医療機関あたり21.97人で、前週の38.08人から減りました。

 14日に国が発表する同じ期間の全国の患者数も、やはり減ると思います。

 ただ、この数値には注意が必要です。年末年始は多くの医療機関が閉まり、受診したくてもできなかったことによる見かけ上の現象で、実際は患者はまだ増えているとみています。

 この年末年始は休みが長かったため、帰省や旅行による人の移動が増え、流行が加速した可能性もあります。新潟県内のある医療機関の救命救急センターでは、受診が3時間待ちだったと聞きました。

 ――流行はいつ落ち着きそうですか?

 コロナ禍の前は、通常だと流…

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