イラスト・きたむらさとし

悩みのるつぼ 相談者(60代女性)

 学生時代の友人のことで相談します。彼女は60代後半です。20代で親のすすめる相手と結婚しましたがすぐに離婚し、実家暮らしをしています。体が弱いため50代過ぎてから職に就かず、同居する90代の母親の年金で暮らしています。ひとりっ子です。

 彼女とは年に数回食事をするつきあいです。親戚づきあいもないようで、もし将来私が入院したときは、保証人になってくれないか、と頼まれたことがありました。そのときは自分の年齢のことや、家族を心配して断りました。

 彼女はいま一生懸命、母親の世話をしています。共通の友人は「彼女は母親と共依存の関係にあるから、お母さんが亡くなったら大変だよ」と言います。「共依存」という言葉は知りませんでしたが、そう言われると、結婚もそうだけど、昔から「なんでそこでお母さんが出てくるの?」と思うことが時々ありました。

 お母さんが亡くなられた後の友人も心配ですが、私に何か頼られても困ります。正直、距離を置きたい気持ちです。一方でそんなことを思う自分は薄情かなと思います。どのように友人と接していけば良いでしょうか。

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■回答者 社会学者・上野千鶴…

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