各会派が意見表明を行った参院憲法審査会=2024年5月8日午後1時10分、岩下毅撮影
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 今国会で初めてとなる参院憲法審査会の自由討議が8日、開かれた。大規模災害などの緊急事態時に、憲法が定める参院の緊急集会で対応が十分かという点を軸に議論を交わした。ただ、衆院憲法審のように、緊急時対応のための憲法改正を前提にした議論とは、距離をとる形となった。

 これまでの衆参両院の憲法審では、緊急事態を想定して、憲法を改正して衆院議員の任期を延長するべきか、現行の憲法54条に定められた参院の緊急集会で対応するかが主な論点となってきた。

 この日の討議では、自民の佐藤正久筆頭幹事が「(緊急集会で対応すべきかどうか)参院の考えを明確にする必要がある」と議論を呼びかけた。衆院の任期延長のための改憲には触れなかった。

 これまで現行憲法での対応を…

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