電力大手10社でつくる電気事業連合会の会長に4月に就任した林欣吾氏(中部電力社長)が、朝日新聞のインタビューに応じた。電力の安定供給には、原発の新増設やリプレース(建て替え)が「必要不可欠」と述べ、国の「エネルギー基本計画」にも盛り込むことを求める考えを示した。
将来の電源構成などをまとめるエネルギー基本計画は、少なくとも3年ごとに改めることになっており、近く、新しい計画の策定に向けた議論が始まる。林氏は安定供給や脱炭素の実現には、再生可能エネルギーの開発や、原発のフル活用が必要との考えを示した。そのうえで、「既存の原発は安全性を確保できたら再稼働すべきだ。それだけでは足りないので、新増設あるいはリプレース、革新型炉も含めて原発が必要だ」と語った。前回21年の計画では「可能な限り原発依存度を低減」とされたが、岸田政権はその後に原発復権の動きを強めており、今回の見直しで原発をどう位置づけられるかも焦点の一つだ。
使い終えた核燃料を再利用す…