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千葉県警本部

 千葉県警は25日、県内51カ所の交差点で、交通規制の効力がない状態で原付きバイクの二段階右折の取り締まりをしていた、と発表した。いずれも本来は二段階右折が義務付けられる交差点だが、必要な内部決裁がされていなかった。6年間で579人を違反として処分しており、県警は反則金の返還や違反点数の取り消しなどを行う。

 交通規制課などによると、道路改修などで新たに二段階右折が必要な3車線以上の交差点ができた場合、規制発効には県警交通部長の決裁が必要。だが昨年7月、千葉県白井市内の県道交差点で違反を取り締まった際、決裁がされていないことに県警職員が気づき、これをきっかけに、本来規制が必要な交差点約1110カ所を調べたところ、89カ所で決裁がないことがわかった。

 昨年10月に全て是正したが、記録が残る2019年1月~昨年8月に51カ所で579人を取り締まっていた。免許取り消しや停止になった人もおり、県警から個別に連絡して対応するという。

 同課は車線を増やしたり、丁字路から十字路に道路を改良したりした際などに情報共有が不十分だったことなどを原因の一つに挙げた。職員への指導や署の担当者との情報共有を徹底し、再発防止に努めるという。川口光浩交通部長は「手続きの不備により適切な交通規制がなされず、取り締まりを受けた方にはおわび申し上げます」と謝罪するコメントを出した。

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