清水聖幸・北大副学長=2024年7月17日、札幌市、日浦統撮影

 国主導で次世代半導体の量産化をめざす「ラピダス」の千歳市進出が決まってから1年半が過ぎた。製造業が弱い北海道に半導体産業が根付く起爆剤として期待は膨らむ。熊本大学の清水聖幸・副学長は半導体産業との連携の手腕を買われ、昨秋から北海道大学の副学長を兼務している。今後の北海道に求められることを聞いた。

 ――熊本大では産学連携に取り組んだそうですね。

 2018年に副学長に就任し、県内の200社を超す半導体関連企業と情報交換を始めた。企業は「熊本大に半導体に精通する教員がいないこと」に不満を抱いていた。地元に工場があるソニーや東京エレクトロン、三菱電機に毎年、40~50人の卒業生が就職するのに、大学には半導体産業に対応したカリキュラムも組織もなかった。

■30年間の「負の歴史」がト…

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