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記者会見で語る熊谷俊人知事=2024年12月12日、千葉県庁、マハール有仁州撮影

 熊谷俊人知事が来年3月の知事選に立候補する意向を固め、来週半ばまでに表明する見通しとなった。再選を目指しての立候補は既定路線とされながら、なかなか表明しないことに気をもんでいた県議会の各会派は、前回選挙で県政史上最多得票を果たした知事との距離感を計りつつ、対応を検討する。

 知事は前回2021年の知事選で自民党推薦の前同党県議らに100万票以上の差をつけ、140万票超を獲得して初当選。政党の推薦はなかったが、立憲民主党などの県組織が支援した。今回も、政党の推薦は求めないとみられている。

 任期中には、多様性尊重条例のほか、都道府県で初となる金属スクラップヤードなどの規制条例を成立させた。東京湾アクアラインでは時間帯別料金の社会実験を開始。ある自民県議は「次は前回以上の票を獲得するのでは」と話す。

 県政野党の自民会派は、知事の2期目を見据えて先月末の議員総会で、県連執行部が知事と協調関係を結びたい考えをにじませたが、いさめる意見が出され、対応は先送りに。今後は、自主投票を主張するグループとの間で激しい多数派工作が始まる見通しだ。

 知事の出身母体でもある立憲民主党は、前回同様、県組織が支援する方向。共産党は独自候補の擁立に向けて人選を進めている。知事選をめぐっては、元船橋市議の門田正則氏(77)が無所属で立候補する意向を表明している。

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