粗暴な客によるカスタマーハラスメント(カスハラ)が社会問題化する中、北海道議会の自民党・道民会議は18日、議会内の他会派に「北海道カスタマーハラスメント防止条例」のたたき台となる素案を提示した。今後、他会派からの要望を入れるなどして、年内に全会一致での制定を目指している。
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この日示した素案によると、客側の利益の擁護に配慮しつつ、従業員らの心身の健康の維持や安定的な事業継続などを目指すことを目的とする、いわゆる理念条例の形式をとる。柱は「顧客等は、カスタマーハラスメントを行ってはならない」と客側の責務を定めつつ、カスハラを防ぐための施策の策定と実施を道に求めることや、道民のカスハラ防止に関する理解を深めることなど。一方で、違反者に対する罰則は設けないという。また、道にカスハラへの適切な対処方法などを定めた指針の作成も求める。
道議会第2回定例会が18日、開会し、道は総額14億4600万円の一般会計補正予算案などを提案した。会期は7月5日まで。(松尾一郎)