
北海道新幹線の札幌市までの延伸について、国土交通省の有識者会議は14日、開業時期が2030年度末ごろから、38年度末ごろに延びるとの見通しを正式に公表した。工事の進み具合によっては、さらに数年単位で遅れる可能性もある。トンネル掘削が難航していることに加え、工事現場での時間外労働の上限規制が影響している。
新函館北斗―札幌の延伸をめぐっては、三つのトンネルの掘削で、地質不良や巨大な岩にぶつかるなどして工事が難航。有識者会議がとりまとめた報告書は、土木工事だけで想定よりも約6年多くかかる見通しで、その後の設備工事などを含むと38年度末ごろの開業になるとした。
一方、今後も工期を延ばすリスクが生じうることから、詳細な開業時期はトンネル貫通のめどが立ち次第、改めて示すとした。有識者会議の森地茂座長や建設主体である鉄道・運輸機構の藤田耕三理事長は、貫通の見通しは3~5年ほどで立つとした。
札幌延伸を巡っては、鉄道・…