2024年5月8日、北朝鮮の金己男元朝鮮労働党書記の霊前に弔意を表す金正恩総書記(中央)と幹部。朝鮮中央通信が報じた=朝鮮通信

 北朝鮮の宣伝扇動部門でトップを務めた金己男(キムギナム)・元朝鮮労働党書記が7日、多臓器不全により94歳で死去した。朝鮮中央通信が8日、報じた。金正恩(キムジョンウン)総書記が8日未明に弔問したという。正恩氏が葬儀委員長を務めて国葬を行う。

 正恩氏の祖父の故・金日成(キムイルソン)主席から3代にわたり体制を支え、最高指導者の偶像化を主導した。故金正日(キムジョンイル)総書記の側近として知られ、2009年に韓国の金大中(キムデジュン)元大統領が死去した際には弔問団として訪韓し、李明博(イミョンバク)大統領(当時)と面会した。正恩氏の「政治的メンター」(聯合ニュース)とされており、同通信は「(正恩氏の)唯一の指導体系を確立した」と紹介した。(ソウル=太田成美)

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