ウクライナが捕虜に提供する食事の調理風景とされる映像。ロシアに派遣された北朝鮮兵に投降を呼びかけた=ウクライナ政府側のSNSから

 北朝鮮がロシアに兵士を派遣したとの指摘について、中国は公式には「把握していない」として静観する姿勢をとっている。だが、北朝鮮とロシアの軍事的な接近は、中国の影響力低下や北東アジア情勢の不安定化にもつながりかねない。中国は実際にどう受け止めているのか。

 「提案に謝意を示す」

 23日、ロシア西部カザンで開かれた新興国グループ「BRICS」の全体会合で採択された共同宣言には、ウクライナ危機の解決に向けて、中国とブラジルが5月にまとめた和平案を念頭に、提案への謝意が盛り込まれた。

 ロ軍のウクライナ領からの撤退を前提としない和平案はロシアにとって耳を傾けやすい内容だ。中国は「仲介役」として立ち回り、対ロ制裁に同調しない国も多いグローバルサウス(新興・途上国)の取り込みにも動いている。

 北朝鮮の兵士派遣は、そうし…

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