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ソウルの大統領府周辺で2024年10月24日、北朝鮮の飛ばしたゴミ風船から落下したと見られるビラ=東亜日報提供
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 韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮が24日未明から再び韓国に向けてゴミをくくりつけた風船約20個を飛ばし、10個余りが韓国の首都圏に落下した。韓国メディアによると、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領と妻の金建希(キムゴニ)氏を批判するビラがソウルの大統領府周辺で見つかった。両氏を批判するビラが回収されたのは初めてだという。

 韓国メディアによると、尹氏を「核強国に向かって政権終末の寝言を言うしかない」と批判するビラのほか、金氏を「ぜいたくと享楽の代名詞マリー・アントワネットも顔負けの金建希王妃」などと揶揄(やゆ)する言葉が書かれたビラも見つかった。これまでは何も書かれていない紙くずが中心だった。

 韓国軍によると、北朝鮮が「ゴミ風船」を飛ばしたのは、5月以降、今回で30回目。ソウルの大統領府の敷地内でも一部が発見されたという。

 北朝鮮は落下の精度を高めようとしているとみられ、これまでにゴミ風船から全地球測位システム(GPS)の装置が発見された。また、空中でゴミの入った袋を焼き切って分離するためとみられるタイマー式の発熱装置も見つかっている。(ソウル=太田成美)

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