オーストラリア西部のパースで4日夜、刃物で人を刺した16歳の少年を警察官が射殺した。豪ABCなどが報じた。地元当局は、少年が過激思想に感化されていたとみている。
ABCによると、4日夜、日本の110番や119番に当たる緊急通話番号に10代の少年から犯行予告があり、その後、パースの南郊の駐車場で男性が刺されたと通報があった。警察官が駆けつけたところ、少年が包丁を持ち突進してきたため、警察官が射殺した。刺された男性は少年と面識がなく、重傷を負ったという。
過激化の兆候 地元団体が事前相談
警察は、射殺された少年について、以前から地元のイスラム教団体から相談を受けており、少年は過激化の兆候がある人々を更生させるプログラムの対象になっていたと説明しているという。
豪州では4月15日、最大都市シドニーでキリスト教会の説教の最中に司教を刺した16歳の少年がテロ行為で訴追されるなど、宗教系の過激主義の広がりに警戒が高まっている。(バンコク=武石英史郎)