シフゾウの「アスカ」。角の先端付近から出血し、痛々しく見える=2024年5月17日午後1時23分、広島市安佐北区、遠藤花撮影

 とがった角の先端がはがれ、そこから血が……。広島市安佐動物公園で飼育されているオスのシフゾウ「アスカ」(15歳)が、なんだか痛々しい姿になっている。体の毛も広範囲に抜け落ちている。だが、まったく心配ないのだという。一体どういうことなのか。

 「血が出ていて、ちょっと痛そう」。5月中旬、角の先がボロボロとただれたシフゾウを見て、来園客の広島市西区の森川則(のり)文(ふみ)さん(65)は同情するように言った。

触ろうとすると、嫌がるそぶりも

水たまりを歩くシフゾウ「アスカ」。角はボロボロで、毛が抜け落ちている=2024年5月17日午後1時22分、広島市安佐北区、遠藤花撮影

 シフゾウは、シカ科の一種。蹄(ひづめ)はウシ、角はシカ、頭はウマ、体はロバに似ているが、そのどれにも当てはまらないことから、「四(し)不(ふ)像(ぞう)」と呼ばれたとされる。

 園によると、中国の北部から…

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