写真・図版
千葉科学大学の校門=2024年5月30日、千葉県銚子市、根岸敦生撮影

 千葉科学大(千葉県銚子市)の公立大学法人化問題で、市が同大を運営する学校法人加計学園(岡山市)に対し8月28日に「私立大学としての存続を希望する」などとする回答書を送付し、市と法人の話し合い再開を求めたことを受け、学園側から「管理・運営について検討中で、もう少し協議再開を待って欲しい」と市に連絡があったことが分かった。越川信一市長が9月30日の定例記者会見で明らかにした。

 この連絡は、9月27日に同大事務局長から市企画課長あてに電話で伝えられた。「市からの回答と学園側の考えとの間に大きな隔たりがある」などと学園側は話したという。併せて学園側は2025年度の学生募集は予定通り、3学部6学科で行うことを説明したという。

 市は公立大学法人化を受諾する場合、現行の3学部6学科を2学部2学科にサイズダウンすることや、運営移管に際して経営安定化のための金融資産の譲渡などを条件に挙げている。このため学園側は対応の検討を重ねているとみられる。

 越川市長は「千葉科学大の単体ではなく、加計学園傘下の岡山理科大、倉敷芸術科学大と合わせ、3大学で黒字経営という理解で、私立大として運営を続けて欲しい。当面は先方の返事を待つということになる」と話した。(根岸敦生)

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