群馬県議会の全員協議会で説明する山本一太知事=2024年6月12日午後3時13分、前橋市の群馬県議会、高木智子撮影

 経済産業省元キャリア官僚の宇留賀敬一氏(43)の副知事再任案をめぐり、山本一太群馬県知事は12日に開かれた県議会の全員協議会で、再任は「任期1年限り」とする異例の妥協案を示した。山本知事は議会が閉会する17日に案を提出し、再任にこぎつけたい構えだ。

 協議会は再任について山本知事が公式に説明する場として開かれた。須藤和臣議長が座長を務め、全48県議が出席した。

 山本知事は冒頭、副知事人事案をめぐり、議会側から反発や不信が高まっていることについて「おごりと慢心があった。真摯(しんし)に反省したい」とおわび。その上で「1年に区切って再任をなんとか認めていただけないか。1年の間に中央(省庁)から(後任の)いい人を探す努力をする」と理解を求めた。宇留賀氏が副知事在職中にかかわったプロジェクトに道筋につけるためとして、1年の続投を求めた。

 地方自治法では「副知事の任期は4年」とある。「任期1年」が口約束になりかねないため、法的拘束力はないものの1年後の退職について議会との間で覚書や協定を結ぶ案などが知事側から提示された。

 宇留賀氏は山本知事が初当選…

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