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朝日生命保険の看板

 生命保険各社が、円建て保険の販売に力を入れ始めた。長引く低金利で商品の魅力が落ちていたが、日本銀行が利上げに転じて状況が変わった。この間に人気を集めた外貨建てとは異なり、為替変動のリスクがないことも追い風になっている。

 朝日生命保険は9日、円建ての一時払い終身保険の販売を、12月から8年ぶりに再開すると発表した。この保険は、顧客から一括で預かった保険料を日本円で運用し、死亡時などに保険金を支払う。万が一に備えてためておく「貯蓄型」と呼ばれる商品で、朝日生命の場合、顧客に約束する利回り「予定利率」は、1%に設定している。

 円建て一時払い終身は長らく商品の魅力が薄れていた。日銀の金融緩和策によって金利が下がり、予定利率が低く抑えられたためだ。

 2016年には日銀がマイナ…

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