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「新しい地図」の3人

 芸能界の取引の実態について、公正取引委員会が当事者らへのアンケート結果をまとめた。芸能事務所とタレントとの関係が注目されるきっかけとなったのが、アイドルグループ「SMAP」の解散とその後だった。独立した元メンバーのテレビ出演が激減。公取委は2019年、当時のジャニーズ事務所の動きがテレビ局側への圧力につながる恐れがあるとして、事務所に異例の「注意」をしていた。

 公取委はその後も芸能界への注視を続け、タレントらの立場を守るためとして、今回の初の実態調査に至った。

 ジャニーズ事務所への「注意」の背景に何があったのか。当時の公取委調査を知る複数の関係者が経緯を証言した。

 2016年12月末、国民的人気を誇ったSMAPが解散した。17年9月に元メンバーの稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さんの3人がジャニーズ事務所から独立すると、直後からテレビなどへの出演が激減。19年までに3人のレギュラー番組はいずれも終了した。舞台の出演予定がキャンセルされ、別のタレントに交代した事例もあった。

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 あるキー局社員は「(独立した3人は)きれいな形で退所したわけではなく、事務所と対峙(たいじ)する形になった。もう起用できなくなると瞬時に思った」と振り返る。

 公取委には当時、「ジャニーズ事務所がテレビ局などに対し、独立した3人を起用しないよう圧力をかけたのではないか」とする疑惑が寄せられた。事実であれば、独占禁止法が禁じる「取引妨害」に当たりうる。内偵調査が始まった。

直接的でなくても軽くない

 多くのテレビ局関係者は公取…

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