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4月6日告示、13日投開票の栃木県佐野市長選に、同市議の横井帝之氏(50)が17日、無所属で立候補すると表明した。いまのところ、立候補表明は4人。公共施設の指定管理者の選定過程を問題視する市議が複数立候補を表明しており、いずれも自民党籍を持つ現新4氏が並び立つ「保守分裂」の選挙戦となりそうだ。
横井氏は2017年の市議選で初当選し、現在2期目。会見で「現市政が続くことで市役所、市民生活に多大な悪影響を及ぼす可能性を危惧している」と話した。
市長選には現職の金子裕氏(62)が昨年12月、再選をめざして立候補を表明。今月に入り、県議(18日付で辞職予定)の早川桂子氏(69)、同市議の鈴木靖宏氏(63)も名乗りをあげた。市政の継続か刷新かが、最大の争点になりそうだ。
金子氏を巡っては、公共施設の指定管理者の選定過程に疑義があるとして、市議会の調査特別委員会(百条委)の尋問も行われた。市議会関係者によると、市長を追及する「反市長派」候補の一本化を模索する動きもあったが、実現していないという。
金子氏は昨年12月の市議会で、子育てや教育、防災などの施策を進めた実績をあげ、「安定的な市政運営の継続」を訴えた。
対して、他の3氏は金子市政を批判している。早川氏は記者会見で、現市政は企業誘致の面で「弱い」と指摘し、「工業団地の整備に積極的に取り組む」と強調する。鈴木氏は「今、変わらなければ佐野市は再生できない」と地方創生などの政策をあげる。横井氏は、経済や子育て政策のほか、市長報酬の10%削減などを掲げる。
■百条委の動き、選挙戦に影響…