出動するクラウンスポーツパトカー。トヨタ自動車や愛知県警の幹部らが見送った=2025年3月3日、名古屋市中区、高橋俊成撮影

 愛知県警は今月から、トヨタ自動車の最新車種「クラウンスポーツ」のパトカーを導入する。この車種のパトカー導入は全国初で、トヨタの寄贈により実現した。主に広報用の車両として活躍する予定だ。3日、名古屋市中区の県警本部で寄贈式が開かれた。

 クラウンスポーツはトヨタが2023年から販売しているスポーツ用多目的車(SUV)。ワイドに張りだしたフェンダーと大径タイヤが特徴の力強いフォルムが目を引く。導入されたパトカーは、プラグインハイブリッド仕様がベース。エンジンとモーターを組み合わせた駆動方式だが、電気自動車のように充電し、外部に電力供給することもでき、広報イベントでの電源としての活用も見込む。

 広報用とはいえ、通常の交通取り締まり用パトカーとほぼ同等の装備が整っており、赤色灯やサイレンなどのスイッチも車内に並ぶ。

 9日の名古屋ウィメンズマラソンでは、ランナーとともに公道上を走る予定だ。

 寄贈式に参列した県警の鈴木彰総務部長は「世界に1台だけの素晴らしいパトカーをご寄贈いただいた。効果的に活用したい」、トヨタの河合満・エグゼクティブフェローは「広報車として、一人でも多くの子どもに、『警察官になりたい』という気持ちになっていただくことのお役に立てたら」と話した。

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