埼玉県所沢市のマンションで男性が殺害された事件で、埼玉県警が29日、男性が事件当日訪れた部屋の住人とみられる中国籍の30代の女を出入国管理法違反(不法残留)の疑いで逮捕したことがわかった。捜査関係者が明らかにした。29日午前に福井県内で身柄を確保したという。県警は、女が殺人事件についても何らか事情を知っているとみている。
事件の発覚は26日午後9時40分ごろ。
県警によると、茨城県ひたちなか市中根、会社員松本悠斗さん(25)が下半身を刃物のようなもので切り付けられ、マンション入り口で死亡していた。松本さんは車で所沢に来て、午後9時半ごろにマンション3階の一室を1人で訪れたとみられる。その後、女がマンションを立ち去る姿が、現場付近の防犯カメラに映っていたという。
このため県警は女の行方を探していたが、29日午前11時40分ごろ、捜査協力依頼を受けていた福井県警の警察官が、福井市の路上を1人で歩いていたのを見つけた。捜査関係者によると、身柄を確保された時の服装は、マンションを出る時と同じだった。在留カードなどを確認したところ、不法滞在の状態であることが分かり、逮捕したという。