(5日、第77回春季千葉県高校野球大会決勝 専大松戸8―4中央学院)
高校に入学して1カ月。初めての公式戦のマウンドだった。
専大松戸の門倉昂大(こうた)(1年)は試合当日に先発を告げられた。持丸修一監督から「打たれてもよいから先頭だけは打ち取ろう」と言われていた。
しかし、緊張の初回。先頭打者の胸元に投げた球が当たってしまった。「さらに緊張して、怖さと焦りも出てきた」
次打者は犠打。進塁を許すも1死をとり緊張がほぐれた。その後満塁になったが、三振と内野ゴロに抑え、切り抜けた。
先輩たちが支えてくれた。主将の中山凱(3年)をはじめ、野手らが門倉に必死で声を掛ける。それに応え、周囲を見渡して声を返す。試合前に先輩たちが「俺らを見ろ」と言ってくれ、落ち着けた。
3回1失点。毎回、得点圏に走者を許したが、最少失点に抑えられた。
しかし、4四死球と制球に課題が残った。「直していき、関東大会ではもっと観客が入って緊張すると思うが、打たせてとる自分の投球をしていきたい」
まだ1年生。伸びしろがある。目標は大きい。「高校では変化球にも磨きをかけ、150キロを投げる投手になりたい」(杉江隼)