北九州市小倉南区のファストフード店で中学3年生の男女2人が刃物のようなもので刺され死傷した事件で、殺人未遂容疑で逮捕された無職平原(ひらばる)政徳容疑者(43)が先に男子生徒(15)を刺したとみられることが捜査関係者への取材でわかった。福岡県警は平原容疑者が2人を襲った動機の解明などを進める。
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事件は昨年12月14日午後8時25分ごろ発生。レジ待ちの列にいた中島咲彩(さあや)さん(当時15)が腹部を刺されて死亡、男子生徒も腰付近を刺され負傷した。県警は近く、中島さんに対する殺人容疑で平原容疑者を再逮捕する方針だ。
捜査関係者によると、生徒2人は塾などから帰る途中だった14日午後8時過ぎごろに入店し、出入り口近くに着席。十数分後にレジに並んだ後に襲われた。2人の前には別の客4人が並んでいたが、いずれも素通りされた。犯行時間は30秒足らずだったという。
一方、これまでの捜査で、平原容疑者が乗っていたとみられる車が事件前、店の周囲を複数回往来していたことや、生徒が入店した同8時ごろ駐車場に入り店内が見える位置にとめられていたことが判明している。平原容疑者の黒いワンボックスカーからは血の付いたナイフが押収された。
県警は平原容疑者と生徒の間に面識はなかったとみているが、2人以外が狙われた形跡は確認できておらず、平原容疑者が何らかの理由で2人を狙った可能性があるとみて調べている。