「30年の充電期間」を経て、今年、あの劇団が帰ってくる。1990年代の演劇界に笑いの旋風を巻き起こした、脚本家・演出家の三谷幸喜が率いる劇団「東京サンシャインボーイズ」。人気絶頂の94年に活動休止を発表した彼らが、三谷作・演出による新作公演「蒙古が襲来」で再結集する。2月の開幕を前に、劇団員の相島一之、梶原善、小林隆が思いを語り合った。
新作「蒙古が襲来」
――活動休止発表後に行った実質的な解散公演で、30年後の2024年に新作「リア玉(仮題)」を上演すると告知していました。
相島一之 何人かでご飯を食べたり、家族ぐるみでつきあったりしている中で「『30年』が近くなったけれど、どうする」という話になって。いきなり「やろう」と言うのは難しいから、空気を作る時期を考えていたんです。
梶原善 コロナ禍になって割とすぐ、演劇が方々で中止になっている時に、みんなで集まって話し合いをしたんだよね。
小林隆 実現するとは半分ぐらい思っていなかったんだけれど――。3、4年前かな? 三谷が、ぼそっと「そろそろだね」と言った。意外と楽しみにしていた。
――皆さんが劇団に参加した…