社名の「七十八」はラッキーセブンの7と末広がりの数字の8からつけた。「『縁起(演技)がいい』ということです」と笑う=2024年3月25日、東京都中野区、織田一撮影

 劇団EXILEのリーダーとして活躍していた2年前、アーティストと芸能事務所、番組制作会社との「出会い」をオンラインで支援するビジネスを始めた。ドラマの配役などで「つて」がものを言うアナログな世界に、新風を吹き込んでいる。

 ITベンチャー「七十八(ななじゅうはち)」が運営している芸能情報サイト「STAND FOR ARTISTS(スタンドフォーアーティスツ)」は、日本にはなかった仕組みだ。

 俳優、モデル、声優、ダンサーらが、所属の芸能事務所を通して「スタンド」に登録。名前、身長、体重、出身地、特技、できるアクションの種類などの個人情報をサイトに載せる。事務所に所属していなくても個人で加入できる。

 片方で番組制作のプロデューサーや企業が、求めるタレントの要件などを記載し、候補者を探す。「年齢上限50歳」「女性」「ふくよか」「大阪出身」と設定すると、約20人がリストアップされた。

「アーティストの夢を後押しするシステム」

 日本の多くの芸能事務所やタ…

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