人口減が進むなかで、その対策は衆院選の大きな争点の一つだ。人手不足が広がる北海道内では、外国人労働者が欠かせない存在になっている。だが、海外からの受け入れの是非などをめぐって、各党や候補者の主張は割れている。(丸石伸一)

 塩数の子の産地として知られる北海道留萌市の水産加工会社「井原水産」で、お正月用の生産が最盛期を迎えている。

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正月用の「塩数の子」の箱詰め作業。ベルトコンベヤーの両脇に並ぶ作業員の主力は外国人だ=2024年10月21日午前11時43分、北海道留萌市の井原水産、丸石伸一撮影

 色や形の違いで仕分けし、不純物をピンセットで取り除きながら1本ずつ箱に並べていく。ほとんど手作業で、機械化できない。

 工場で働く50人のうち7割が外国人だ。技能実習生として初めて迎え入れたのは20年ほど前。先行していたオホーツク地方の同業者(紋別市)から、制度のノウハウを教わった橋本雄二さん(現監査役)は、当時言われたことを覚えている。「人手不足は絶対くる。いま備えたほうがいい」

 まだ人ごとだと思っていた。留萌市周辺に日本人のパートが200人近くいた。外国人はあくまで「補完要員」だった。

 ところが、受け入れを始めて10年後、景気悪化で外国人の受け入れをやめると、日本人だけでは仕事が回らなくなっていた。地元で働ける人が想定以上に減ったことに、愕然(がくぜん)とした。

 すぐに実習生の受け入れを再…

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