ロシアによる情報戦争について研究するマヤ・ソブチュクさん=2025年2月17日、東京都目黒区、伊東和貴撮影

 ロシアがいかに偽情報やプロパガンダを広め、欧米や日本に情報戦争を仕掛けているか。ウクライナ出身のマヤ・ソブチュクさん(24)は、東京大学を拠点に、ロシア語、英語、ウクライナ語を駆使し、そんな研究をしている。

 ウクライナの首都キーウ生まれ。生後6カ月のとき、ITエンジニアの父の転職で米ロサンゼルスへ移住した。米国で育ちながらも、中学2年までは言語学者の母にロシア語で勉強を教わり、頻繁に祖国に帰省した。

 戦争の研究を志した原点は2014年2月。実家に近いキーウの独立広場で、大勢の市民が親ロシア路線の政権に抗議する映像に胸が熱くなった。100人以上が亡くなり、政権は崩壊した。ロシアは「非合法なクーデターだ」と軍事介入し、南部クリミア半島を一方的に併合した。

■「怒りのエンジンに火がつい…

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