使用済み核燃料がたまり続ける関西電力高浜原子力発電所=2023年7月27日、福井県高浜町、朝日新聞社機から、岩下毅撮影

 福井県内に美浜、大飯、高浜の3原発を持つ関西電力は近く、使用済み核燃料を県外に搬出するための新たな工程表を県に示す。搬出の開始時期を先送りするとともに、フランスへの搬出量を増やすことを軸に検討しているとみられる。

 新たな工程表は2023年10月に県に提出したものを更新するかたち。26年度から青森県六ケ所村の再処理工場に搬出するとしていたものは、同工場の完成が遅れているため、数年程度、遅らせるとみられる。

 また、実証研究を名目に、高浜原発の使用済み核燃料の一部を27年度からフランスに200トン運ぶものは、経済産業省とも調整しつつ、量を増やせないか検討している。

 使用済み核燃料を再処理工場などに出すまで一時保管する「中間貯蔵施設」は、県外の具体的な地点は示さず「30年ごろに操業開始」と現在の工程表でしている。足元で関電に表立った動きはみられていないが、新たな方向性を示すのかが注目点だ。

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