山口県上関町で使用済み核燃料の中間貯蔵施設の建設計画が動き出そうとしている。原発の敷地外では青森県内に次いで国内2カ所目で、中国電力が来春にも、建設できるか否かの「適地」判断を下す見通しだ。だが、予定地周辺の自治体は計画への懸念を高めており、参画している関西電力の核燃料を保管することへの疑念は根強い。
中国電は上関町内で原発建設を計画していたが、2011年の東京電力福島第一原発事故後に中断した。一方、町執行部と町議は水面下で中間貯蔵施設について議論を重ねた末、町が中国電に「新たな地域振興策」を求めた。
これを受け、昨年8月、中国電の提案という形で中間貯蔵施設の建設計画が明らかになった。だが、この提案まで、上関町民だけでなく、周辺の柳井市と周防大島、平生、田布施3町を合わせた「柳井広域」の1市3町は、計画を知らされていなかった。その後、説明があったものの、田布施町の東浩二町長は「あいさつもなしに後ろから蹴られた」と不快感を示す。
中国電は上関町でのボーリン…