【対局中継】余正麒八段ー村川大介九段【第50期囲碁名人戦リーグ】

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苦しみながらも白星発進した余正麒八段=19日、大阪・北浜の関西棋院

 第50期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は19日、大阪・北浜の関西棋院で余正麒八段(29)と村川大介九段(34)の関西棋院ダービーが行われ、終盤に余の一撃必殺の逆転打が決まり、黒番中押し勝ちした。

 余に対して5年前から11連敗中だった村川は中盤、互いに反発し合う丁々発止の応酬からポイントを挙げて抜けだし、連敗ストップに向けて優勢のまま終盤の大ヨセを迎えた。しかし余は村川の陣形の弱点を見抜き、手堅い応手で態勢を整えてから、相手陣に一点狙いの鬼手「ハナヅケ」を敢行。この手を境に形勢は瞬く間に余に傾き、ほどなくして村川の大石が死んで勝負が決まった。

 前期7勝1敗の好成績で、自身最高の序列2位に躍進した余は、悲願の七番勝負出場に向けて苦しみながらも白星発進した。今月開幕のリーグ戦はここまで3局終えて、余のほか広瀬優一七段(23)、福岡航太朗七段(18)の初リーグ組2人が勝利。年内最後の一局は26日の芝野虎丸九段(25)VS.井山裕太王座(35)。優勝候補のトップツーがいきなり初戦で激突する。

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