エレナ完全子会社へ譲渡される白十字パーラーの本店=2025年1月20日、長崎県佐世保市本島町、上沢博之撮影

 スーパーを展開するエレナ(本社・長崎県佐世保市)は2月1日、銘菓「ぽると」などを製造販売する老舗「白十字パーラー」(同市本島町)から、菓子製造・販売事業の譲渡を受ける。エレナの完全子会社「ぽると総本舗」(同市本島町)が、白十字パーラーの店舗や従業員20人余を受け継ぎ、事業を継続する。

 エレナによると、コロナ禍による売り上げ低下や、原材料の高騰などで経営が厳しくなった白十字パーラーから相談を受けたという。エレナは「佐世保の食文化を守る点において重要で、佐世保銘菓である『ぽると』の灯を消してはならないとの思いから事業の継承を引き受ける」としている。

 エレナ営業本部は「事業譲渡で、白十字パーラーの独自性の高い商品をつくるスキルと、エレナの物流、販売の相乗効果を実現していきたい」としている。

 白十字パーラーは1954年1月設立。看板商品の「ぽると」は、ビスケットとようかんを組み合わせた和洋折衷の菓子で、55年ごろに誕生した。名前は、ポルトガルの港町ポルトに由来するという。

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