住宅ローンが新たな局面を迎えている。じわじわと金利の上昇が進む中、利用者に返済計画や金利選びの見直しが広がる。一方、貸し手側の戦略にも違いが出始めた。最大手の三菱UFJ銀行はあえて低金利競争に踏み込み、先導してきたネット銀行に衝撃が走った。最前線の動きを追う。
1月中旬、東京湾を望む東京都江東区のタワーマンションの33階で、住宅ローンセミナーが開かれた。
参加した会社員男性(43)は、このマンションの1室を約15年前に購入した。変動金利で住宅ローンを組み、残高は2千万円ほどだ。
これまで金利は変わらず、支…