Mリーグはチーム戦。勝ち上がりにトップが必要なことの多い個人トーナメントと違い、2着や3着、場合によってはこれ以上点数を減らさないようにラスを受け入れることもある。
求められるのはつなぐ意識だ。
12月19日、オーラスに跳満ツモをアガってトップをとった麻雀(マージャン)格闘倶楽部・伊達朱里紗。4シーズン目のMリーガーは、派手な逆転劇や圧倒的な勝負勘で、見る者を興奮させてきた。
元Mリーガーの朝倉康心プロは「伊達さんが安定して成績を残せるのは、材料を与えられた時の選択を間違えないから。今回は、オーラスだけで三つの選択があった。派手なアガリの裏には冷静で細かい思考がある。今回も無理にトップを狙ったわけではなく、全体をケアしてバランスをとった選択が最後にハマった」と振り返る。
牌図(はいず)は麻雀格闘倶楽部・伊達、ビースト・猿川真寿、フェニックス・醍醐大、サクラナイツ・岡田紗佳による12月19日の第2試合南4局3本場1巡目。2着目の伊達は、親番でトップ目の岡田と1万7800点差。跳満ツモか跳満直撃で逆転できるが、3着目の猿川に4600点差と迫られている。
1巡目、配牌はメンツ三つとトイツ一つに7、9ソー。8ソーを引けば麻雀の最高得点「役満」の中でも珍しい地和(チーホー)だったが、ここは1ソーを引いてきた。
ここが最初の分岐点。朝倉プロは「ここでダブルリーチにいくか、様子を見るか。ここでリーチを打つ人も結構いると思う。3着目の猿川さんと点差が近く、リーチで2着キープはできそうなので。あとは、リーチせず手変わりした時に、どのくらい跳満がアガれるかとの比較」と説く。
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この選択の難しいのは、「リ…