昭和から21世紀の現在まで、軽くとぼけた東京喜劇を生み出してきた伊東四朗(86)と三宅裕司(73)が、熱海五郎一座「スマイルフォーエバー~ちょいワル淑女と愛の魔法~」で久しぶりに相まみえる。インタビューでは即興で笑いの花を咲かせ、一座の微妙な?人間関係まで暴露した。
――久しぶりの共演は、伊東さんの熱海五郎一座への客演という形となりました。
三宅 もともと今いるメンバーが、伊東さんと一緒に舞台をやりたいっていうんで集まって、伊東四朗一座をつくったんですね。そこからここまでやることができたということで、みんなの恩返しをしたいという気持ちが、熱海五郎一座のゲストという形になったんです。
伊東 恩返しと言ってましたけど、私の方ですよ、逆に。伊東四朗一座をつくっていただいたおかげでね。僕はこんなにたくさんやれるとは思ってなかったもんだから。私はだいたい主役の人じゃないんでね、ずーっと脇役でやってきてる人なんで、やだやだって言ったんですけど。「旗揚げ解散公演」のサブタイトルにひかれて、じゃあ1回だけやらせてもらいますって言ったのが、5回もやってしまったっていう。
三宅 伊東さんが新橋演舞場に出るのは初めてということですから、ぜひ出てもらおうと。
伊東 出られると思ってなかったですね。あんなに若い頃通った劇場で、客席には何回も行ってるのに。
――お互いの活動をどう見ていましたか。
三宅 伊東さんは仕事しすぎだ、と思ってみてました。舞台もやるしね、映像のほうもやるし、下手したらバラエティーにも出てますしね。ずいぶん仕事やるなあ、って。
伊東 いや、よく熱海五郎をつくってくれたと思いますね。でないと、ひょっとしたら喜劇が途絶えてたかも知れませんから。ずーっと続けてくれてる、それだけでももう、うれしいですね。他の喜劇って、三谷幸喜さんの以外はあんまり聞いたことがないんでね。喜劇っていうサブタイトルを付ける催しものがない気がするんですよね。だからこそこうやって熱海五郎一座を、毎年同じ場所で同じ時期にやってるっていうことが大きいんじゃないですかね。
――今回は「ハリー・ポッタ…