衆院東京15区補選で他陣営の選挙活動を妨害したとして、政治団体「つばさの党」の事務所(東京都千代田区)などが家宅捜索を受けた事件で、団体代表ら3人が選挙カーを追いかけた行為について、警視庁が公職選挙法違反(選挙の自由妨害)にあたるとみて立件を検討していることが捜査関係者への取材でわかった。
- 「過激」動画で注目集めたつばさの党 ユーチューブのガイドラインは
つばさの党の黒川敦彦代表(45)と、補選に立候補し、落選した根本良輔幹事長(29)、男性運動員の3人は選挙期間中、走行中の他候補者の選挙カーを追いかけるなどし、選挙の自由を妨げた疑いがあるとして自宅などを家宅捜索された。
つばさの党が「カーチェイス」などと称して自ら配信した動画には、他候補者の選挙カーを追いかけ回す様子が記録されている。
「答えられないの? だっせーな」
「追いかけろ!」「逃げないでください!」
4月17日夜、東京都江東区の東京メトロ木場駅前。つばさの党がユーチューブにアップした動画や関係者によると、選挙カーに乗った黒川代表ら3人が、立憲民主党候補の選挙カーの後ろにぴったりとつき、マイクを使って大声で主張を繰り返しながら追いかけ回した。
約15分後、立憲の選挙カーは深川署の前で止まった。すると男性運動員らは立憲の選挙カーのそばに寄り、車内を撮影しながら主張を続けた。周囲から追跡をやめるよう指摘される場面もあったが、応じなかった。停止から約7分後、自らの選挙カーに戻り、「答えられないの? だっせーな」などと言いながら走り去った。関係者によると、立憲陣営はこの動画の行為について、警視庁に被害届を提出したという。
再生数5万回の動画も
つばさの党が生配信した動画…