福岡県警本部

 「アカウント情報をくれたらお金あげる」などと言って他人から集めた電子決済サービスのアカウントを使い、スマートフォンをだまし取ったとして、福岡県警は12日、親子3人を含む4人を電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕し、発表した。県警は認否を明らかにしていない。

 逮捕されたのは、会社役員の森本凱大容疑者(24)=福岡市博多区住吉2丁目=と、森本容疑者の兄(27)や父親(51)ら4人。4人とは別に、スマートフォンの売却収益3万円を受け取った組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等収受)容疑で無職の男(24)も逮捕した。

 サイバー犯罪対策課によると、森本容疑者ら4人は今年1~2月、買い物を後払いにできるサービス「ペイディ」で7人分のアカウントを不正使用。福岡市や東京都などの販売店でスマートフォン計13点をだまし取り、計193万円の支払いを逃れた疑いがある。スマートフォンを売却して現金計210万円を得ていたという。

 アカウントは森本容疑者が知人を通じ、多くは大学生から1アカウントにつき1万~2万円で集めていた。一部の大学生が「お金がもらえない」と県警に相談し、今回の事案が発覚したという。

 県警は、森本容疑者らが今回立件した分も含め少なくとも約100人のアカウントで1千台以上のスマートフォンをだまし取り、1億円超の売却収益を得たとみて裏付け捜査を進める。(西岡矩毅)

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