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2025年1月6日、パリの裁判所で弁護士と話すフランスのサルコジ元大統領(左)=ロイター

 2007年のフランス大統領選でリビアの独裁者だった故カダフィ大佐側から巨額の選挙資金を不正に受け取ったとして、汚職などの罪に問われているサルコジ元仏大統領(69)らの初公判が6日、パリの裁判所で開かれた。サルコジ氏は有罪になれば、最長で禁錮10年を言い渡される可能性がある。

 事件をめぐってはフランスの調査報道機関メディアパルトが12年、サルコジ氏が当選した07年の大統領選で同氏の選挙運動のためにカダフィ氏側が5千万ユーロ(約81億円)を提供することに合意していたと報道。仏司法当局は13年に本格捜査に着手し、約10年かけて起訴にこぎ着けた。

 公判ではサルコジ氏のほかに、07~12年の同氏の政権の元閣僚ら12人が汚職やリビアの公金を横領した罪などに問われている。サルコジ氏はいずれの罪についても否認している。

 捜査を指揮した検察官のジャンフランソワ・ボネール氏は6日朝のインタビュー番組で、サルコジ氏側とカダフィ氏側がビジネスマンの仲介者を通じて「汚職協定」を結んでいたと指摘。サルコジ氏の選挙運動を支援する資金として、少なくともリビアの公金600万ユーロがサルコジ氏側に渡っていたと主張した。

 仏メディアによると、カダフ…

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