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人工衛星「ISHIKI」をつくった広尾学園高校の生徒たち。宇宙で光通信実験などをする予定©LAGRAPO
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 14日に和歌山県串本町から打ち上げ予定の小型ロケット「カイロス」2号機に搭載されるのは、計5基の人工衛星だ。衛星をすべて宇宙空間に投入できるのか。民間ロケットとして国内初の試みが注目されている。

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 スペースワンのカイロス2号機の打ち上げは、14日午前11時~同20分ごろ。衛星は打ち上げから約54分後、高度約500キロで軌道に次々と放出される予定だ。

宇宙から平和を祈る「宇宙寺院」

 最も大きい主衛星が、宇宙ベンチャー「テラスペース」(京都府京田辺市)が開発したTATARA-1(重さ約50キロ)。搭載する電子機器や、超小型衛星を軌道に投入する機構の動作検証をする。

 仏像も衛星上部に相乗りする。宇宙から平和を祈るため、世界遺産・醍醐寺(京都市)の依頼で打ち上げるもので、「宇宙寺院 劫蘊寺(ごううんじ)」と名付けられている。宇宙から地球を見守る仏像の姿を、衛星のカメラで撮影する予定という。

 広尾学園(東京都)の高校生は、宇宙開発の技術支援などをする企業「ラグラポ」(東京都)と衛星を開発した。卒業生を含む有志8人が設計から組み立てまでほぼ全ての工程に関わり、約1年かけてつくった。搭載するLEDライトの光を地上から観察したり、仕掛けに電気を通し、サンタクロースのフィギュアが宇宙でびっくり箱のように開くか確かめたりする。

 リーダーを務めた矢尾海心さん(3年)は「様々な要求や必要な試験があって、宇宙機の開発の大変さを肌で感じることができた。自分たちの思いをたくさんのせた衛星なので、打ち上げが楽しみ」と話している。

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