北海道新冠町太陽地区にある「太陽の森ディマシオ美術館」に収蔵、展示されているフランスの幻想絵画の鬼才、ジェラール・ディマシオ(86)の作品が14日、ギネス世界記録によって「単一画家による最大の油彩画」に認定された。美術館は元町立小学校を利用したもので、大阪市の収集家が2010年に200点超の収蔵作品を展示するために開館した。
ディマシオの作品は「先入観を取り払い、見る人の感性を尊重するため」、あえて題名は付けないという。認定された油彩画は、縦9・004メートル、横27・031メートルで、面積は243・387平方メートル。従来の記録はイタリア・バレンシアの教会にあり、22年に認定された188・95平方メートルだった。
世界最大となった作品は、美術館長と理事長を兼務する谷本勲さん(84)が、「美術館を造るときの目玉作品を」と要請し、1997年までに約3年をかけて制作された。裸体像や生命の誕生を思わせるモチーフ、恐竜のように見える生物、水生生物などが描かれ、2万年先の世界や、ブラックホールを表現したともいわれる。美術館ができるまでは巨大さゆえに展示できる場所がなく、倉庫に眠っていたそうだ。
作品の周囲には鏡が張り巡ら…