京都府宇治田原町と和束町を結ぶ府道宇治木屋線の犬打峠を抜ける「鷲峰山(じゅうぶざん)トンネル」が、来年2月24日に開通することが決まった。府が12日発表した。現在の道路は狭くて急カーブが連続し、車がすれ違うのも困難だが、トンネルの開通で解消を目指す。
開通するトンネルの長さは2953メートル。幅は7メートルで片側1車線。掘削工事は2020年12月に始まり、23年8月に貫通した。当初、事業費は約65億円と想定していたが、軟弱地盤の補強などで費用がかさみ、総事業費は約122億円となった。開通も想定より1年ほど遅れていた。
今回の開通で、車の通行時間は20分から5分に短縮され、両町の行き来がしやすくなる。整備中の新名神高速道路が開通すると、宇治田原インターチェンジ(仮称)と和束町役場が約15分で結ばれるという。
西脇隆俊知事は12日の定例会見で「開通で交通の安心安全が確保されるのが非常に大きい。新名神高速道路の効果を南に波及させる上でも非常に効果が大きい」と話した。