まもなく事故から14年となる東京電力福島第一原発に24日、朝日新聞の記者が入った。処理水の海洋放出で空になったタンクの解体準備が進む一方、処理水の発生源である汚染水はいまも増え続けている。
福島第一原発4号機の原子炉建屋から西に約500メートル。24日午後、高さ約12メートルの巨大なタンクが並ぶエリアを訪れると、解体作業用の車を置くための鉄板が敷かれていた。解体に向けて、まわりのフェンスも撤去したという。
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東電は、原子力規制委員会に申請中の計画が認可され次第、このエリアのタンク21基の解体を始める。1年程度かけて解体し、約2900平方メートルの跡地には溶けた核燃料(燃料デブリ)の一時保管や取り出し装置のメンテナンスをする施設の建設を検討しているという。
福島第一原発では、燃料デブリを冷やすために、今も1~3号機に水を注いでいる。冷却水は再利用するが、損傷した建屋に雨や地下水が入って冷却水と混じって汚染されるため、汚染水は増えている。
汚染水は、大半の放射性物質…