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トヨタ自動車の決算会見では記者から多くの質問が飛んだ=2024年11月6日午後、東京都内
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 2024年9月中間決算の発表が、東海地方の企業でもピークを迎えている。自動車メーカーの減産や猛暑の影響、訪日客の復活…。経営者らの説明は、上半期の企業を取り巻く経済状況を映し出している。(大平要、伊藤裕香子)

ガスと電力は猛暑で明暗

 この夏の猛暑は、電力やガス販売にも大きな影響を与えた。

 東邦ガスは純利益が前年同期比26.9%減の179億円だった。天然ガスの仕入れ価格の変動が販売価格に遅れて反映されることによる「期ずれ」で生じる利益が減ったのが大きい。加えて増田信之社長は猛暑によるガスの利用減の影響も「かなりある」という。ガス空調の拡販などの取り組みで、「夏と冬の差をなるべく減らす努力はしている」。

 中部電力も9月中間期の純利益は同52.8%減となった。同様に燃料の調達価格との「期ずれ」の差益が減ったが、猛暑はプラスに働いた。「冷房設備の稼働が増えた」(林欣吾社長)ことなどから、25年3月期の純利益の予想を1700億円から2100億円に上方修正した。

人手不足がジレンマに

 人手不足が経営に影響を与え…

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