中国電力は4月30日、8月に予定していた島根原発2号機(松江市)の再稼働について、12月に延期すると発表した。安全対策工事に時間がかかっているためと説明した。
中国電によると、東京電力福島第一原発事故後に定められた新規制基準にもとづく安全対策工事を5月までに終える予定だったが、再稼働に向けた設備や機器の点検と重なり、時間がかかっているという。核燃料の装荷も6月から10月に延期するという。
中国電は同日、工事内容を確認する検査の日程変更などを原子力規制委員会に届け出た。この日の決算会見で中川賢剛社長は「工程ありきでなく、安全第一で進めたい」と話した。
島根原発2号機は、事故を起こした東京電力福島第一原発と同じ沸騰水型炉(BWR)。同型の原発で、国内で再稼働したものはこれまでにない。(興野優平)