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中国自動車道の工事で作業員が転落した現場付近=2025年1月27日午後7時30分ごろ、広島県廿日市市吉和、根本快撮影
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 広島県廿日市市吉和の中国自動車道の工事現場で27日、吊(つ)り足場から男性作業員5人が転落した事故で、足場には6人が乗っており、うち5人が足場ごと20メートル下の地面に落下したことがわかった。28日会見した西日本高速道路によると、6人は体に安全帯を装着しており、1人は落下せず、けがはなかった。安全帯をどのように取り付けていたか調べているという。

 県警によると、事故で広島県福山市の年清友浩さん(49)と、島根県益田市のインドネシア国籍のトリス・リズキ・アクバル・レフォルマンシャーさん(26)が死亡。50代と20代の男性が重傷、20代の男性が軽傷を負った。

 西日本高速道路によると、橋は地上約20メートルの高さで、橋の床板を取り換えるための吊り足場を設置していた。当時、高速道路上にも工事関係者が3人おり、「気づいた時には足場が落ちていた」と話しているという。

 橋の下には足場の残骸が散乱しており、県警は28日に現場検証を実施し、足場が落下した原因や安全態勢に問題がなかったかを調べている。

 工事を受注した共同企業体の一つ、オリエンタル白石(東京)の担当者は「施工管理に関する問題の有無を確認している」としている。

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