中国軍は26日、前日に太平洋の公海に向けて大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した際の画像をSNSアカウントで公表した。地表からの発射直後、火と煙を噴き出しながら上空に向かって上昇中とみられる様子が映っている。
防衛研究所中国研究室の増田雅之室長は「核による反撃能力を米国に見せる意図からすれば主力のDF41かと思われたが、画像からは一回り小さなDF31AGの可能性が指摘されている。それでも米本土の大半は射程内とみられる」と分析。狙いについては「米国を中心に、同盟国や欧州各国が軍事面での協力を深めていることに対する牽制(けんせい)だろう。こうした軍事的な連携や協力は、中国には台湾問題をめぐる対中圧力とも映っている」と話した。
中国国防省の張暁剛報道官は26日の定例会見で、「国際法と国際慣例に沿っており、特定の国やターゲットに向けたものではない」と説明した。(北京=畑宗太郎)