米インド太平洋軍のパパロ司令官が米紙ワシントン・ポストとのインタビューで、中国が台湾に侵攻した場合の対応をめぐり、米軍が数千の無人機や無人艦を配備し、「無人の地獄絵図」を作り出すとの戦略を明らかにした。米軍や台湾軍、同盟国の軍が全面的な対応に出る前に、時間稼ぎをする戦略だという。
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ワシントン・ポストのコラムニスト、ジョシュ・ロギン氏が10日の記事で、パパロ氏にインタビューした際の発言として報じた。記事によるとパパロ氏は、中国の艦船が台湾侵攻のために台湾海峡の航行を始めた直後に、米軍の無人兵器を配備する戦略に言及。「多数の機密の装備を用いて、台湾海峡を無人の地獄絵図にしたい。1カ月の間、(中国側を)惨めな状況にし、我々があらゆる対応のための時間を稼ぐことができる」と述べた。パパロ氏は兵器の詳細を明かさなかったが、「それは現実的で、調達可能だ」と述べたという。米国防総省は2023年8月、中国に対抗し、2年以内に数千の自律型兵器を配備する計画を発表しており、パパロ氏の念頭にあるとみられる。
パパロ氏は台湾侵攻をめぐり…