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2019年6月、大阪で首脳会談するトランプ米大統領と中国の習近平国家主席=ロイター
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 トランプ米大統領の対中追加関税に対し、中国は4日、報復措置で応じた。中国経済は内需不足などに苦しむが、さらなる高関税をちらつかせるトランプ氏を迎え撃つ構えをとる。米中は再び「貿易戦争」への道を突き進むのか。

 

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 「開幕戦だ」

 トランプ氏は3日、10%の対中追加関税について、記者団にこう言った。中国の習近平(シーチンピン)国家主席との直接協議による譲歩の引き出しに期待する一方、妥協がなければ関税は「とても、とても大きくなる」と警告した。

 合成麻薬フェンタニルの取り締まりの甘さ、不公正な貿易慣行、世界最大の対米貿易黒字。トランプ氏にとって、中国に関税を課す理由は枚挙にいとまがない。

トランプ氏の関税攻勢に対して、中国は「備え」を整えてきました。記事後半で解説します。

 トランプ氏は、自身初の大統…

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