
「琵琶湖で泳ぐよ」「ウミガメ、鯨がいるよ」。滋賀と鹿児島の「島の小学生」が10日、オンラインで交流した。自分たちで調べた島の良いところをクイズを交えてアピールした。
近江八幡市立沖島小の全校16人と、屋久島町立神山小の3年生13人だ。
沖島は琵琶湖東岸の港から船で10分、1・5キロ沖にある。周囲6・8キロ、面積は1・53平方キロ。琵琶湖の島で一番大きい。国内の淡水湖で人が暮らす島はここだけだ。
琵琶湖最大の島で学ぶ16人
過疎が進み、児童16人のうち13人が島外から通う。3、4年生以外は複式学級で、船で届く給食を全児童が一つの部屋で食べる。卒業すると、島から通船とバスを乗り継いで市内の中学へ通う。
屋久島は九州本土の南約60キロ。周囲132キロ、面積は503平方キロで、日本で5番目に大きい島だ。屋久杉などの自然が世界遺産で有名だ。神山小は島の南部にある。
神山小3年生はミカン科の特産タンカンを紹介。ジュースやゼリー、皮を煮て砂糖を加えた「ピール」を作った。「一日、何個食べる」との質問に、「5、6個」と男子が答えた。
タンカンと、沖島小で作ったふなずしを事前に贈りあっていて、お礼を交換した。
沖島小は島を紹介した。平地が少なく、自動車も信号機もない。1、2年生は救急艇や消防艇の放水を映し、神山小から「格好いい」と声が上がった。上級生は島のサンチョウ祭り、方言や小規模校の特徴などを紹介した。
沖島小6年の樋口紗理さんは「沖島の歴史や言葉を知ってほしいと発表した。同じ島でも周りが湖と海では違いが多いとわかった」と話した。
沖島小の吉村知美教頭と神山小の石井由美教諭が大学で同級だった縁で、今回の交流を決めた。吉村教頭は「なかなか行けない場所。他校の発表の仕方は参考になった」と話した。